R.E.S.olution (2M電動グライダーキット)
R.E.S.olution(F5J2000)
謹賀新年ぽん
去年の春、R.E.S.olutionという2Mのモーターグライダーを作りました。6月の競技会参加し顛末をブログに書きました。本当は、性能についてもフライトデータを集めて書いてみたいところですが、競技会後、なんだかんだで飛ばしていません。同じキットを入手された方がおられるので、年内にキット内容だけでもブログに書こうと思っていましたが、年越ししてしまいました(笑)
とりま(とりあえずまあ)、注意点をランダムに。
製作の段取りはドイツ語の取説の(絵の)通りで大丈夫でした。
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ペナペナのH1
このH1はソフトバルサで存在感がないのですが、設計図の主翼後縁付近を見ると点線で描かれている冶具(かいもの)です。翼型にアンダーキャンバーがあるために必要になります。箱を開けた時になくさないように注意です。
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カーボン丸棒の前縁がササクレていました
工作前に何とかしといた方がいいですね。ぼくはリブに接着した後に気がつきました。チクチクして痛かったです。低粘度の瞬間接着剤をダラダラっと塗りつけました。
工作前だったら、サンディングしてからエポキシ樹脂を薄く塗るのがいいかと思っていますが…
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中央接合部は分かっていれば大丈夫
説明長いけど大したことはありません
主翼は左右2分割、スチールカンザシとカンザシパイプで結合します。左の主翼にカンザシパイプを接着、右の主翼に(カンザシパイプなしで)カンザシを直接接着します。なのでカンザシの長さ半分は、分割時は右翼から飛び出ています。
胴体への主翼固定方法はねじ止めです。センターリブ(F4+F3+F4)をネジが上下に貫通し、胴体内の横板にねじ止めされます。ネジは前後2本、センターリブは左右の主翼にあるので、合計4本でねじ止めします。
カンザシとカンザシパイプは、センターリブとその外側2枚のリブに接着します。誤差の小さいパーツなのでそのまま接着すると、全ての交点が垂直になりますが、上反角の分の修正(削ること)が必要です。上反角ゲージ(W1)が使えます。
要点
(ぼくは失敗して、主翼のねじ止めがたいへんです)
① センターリブは胴体底面及びカンザシ/カンザシパイプと垂直に
② センターリブ以外は、カーボンパイプスパーに垂直に
③ ①②を踏まえて主翼結合部の工作段取りを決めておくこと
これは、センターの外側2枚目のリブの工作中(スパーは切れ端)。このリブはスパーと垂直でなくてはならない。左下の丸い穴はカンザシ用だが、このままだとカンザシとスパーが平行になってしまう。接着時にずらすか、後で斜めに削らなければならない。
逆に、センターリブはスパーが斜めに入るので、その分削らなければならない。
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後縁を削る方法
固定してサンディング(笑)
結果
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フィルム張りは独特の方法
「下面を1枚で張って、上面を1枚で張る」という普通の方法で失敗しました。前縁のカーボン丸棒にフィルムを接着させることはできないようです。
説明書の図解にあるように、センターパネル、翼端パネルそれぞれ1枚のフィルムでぐるりと張るべきです。
説明書の図解にあるように、センターパネル、翼端パネルそれぞれ1枚のフィルムでぐるりと張るべきです。
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スポイラー完成後にフィルム張り
常識ですか、スポイラー完成後のフィルム張り。張った後でスポイラーまわりをカットすればいいだけですからね。ぼくはリンケージを後回しにしましたが... どうでもいいか
左右同じものを作ってしまったので、赤線でカット
4枚のバルサ板からスポイラーと外枠を作り、翼型上面に合わせてサンディングしますが、1番上はほとんど残りません。
この小さいサーボだとリブ厚内に収まりますが、4個中3個がすぐに壊れました。ラダー・エレベーターと同じサーボに換装しました。
両面テープで固定してプロポ・ミキシングした後、ホットボンドで固定しました。
Zベンダーはあまり使ったことはありませんが、うまく使えばきちんと長さを調節できるんですね。
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翼端上反角の工作のコツ
翼端上反角のカンザシはグラス板のレーザーカットです。エレベーター、ラダー、スポイラーのホーンも同じです。
センターパネル、翼端パネルを別々に作った後にグラスカンザシで接着するのですが、リブのカンザシ用の切り欠きがネ申寸なのでカンザシが入り切りません。上の写真の現物と設計図を比べると分かります。
少しづつコンコンと叩くとピッタリの位置に収まりました。
接合部のリブに隙間ができてしまいました。原因は上反角ゲージ(W2)があるのに大ざっぱに工作してしまったせいです。
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主翼パネルの工作は想定通り
全てのリブをカーボンパイプスパーに通してから、設計図を基準に両端のリブをピンや冶具で固定します。中央と翼端のリブの傾きをしっかりと出します(上反角ゲージをうまく利用すること。ただし、このゲージは1枚のバルサ板なので角度を出しにくい)。その他の各リブは定番に垂直になるようにします。ぼくはサイコロ状のアルミブロックを利用しました。
カーボンパイプ・スパーとリブの丸穴は緩くもなくきつくもなくネ申寸です。
前縁のリブ、準対称の翼型なので上下間違えないように(笑)
鉄の板はDIYでカットしてもらい購入しました。便利ですね。
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角胴の工作は簡単
木工ボンド(タイトボンド)で作りました。タイトボンドの入れ物には、実験用注射器とシリンジ・ノズルを使っています。
(このピンで刺す作業が好きなんですね。国産の待ち針がいいそうなんですが、以前使ったときは直ぐにアタマが抜けました)
胴体後部の工作は、設計図通りです。
胴体後部の工作は、設計図通りです。
テトラのスロットインのような構造なので、真っ直ぐな胴体ができます。
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モーター搭載のコツ
スピンナーを仮止めして、外縁をマーク。
モーターと胴体の穴には隙間がないので、外縁に均等に胴体の穴を広げておく。モーター周りにテープ等を張り、穴にちょうど良く入るようにする。
モーターにモーターマウントを仮にねじ止めし、モーターマウントは胴体に接着する。こうすると、外縁の中心にモーターシャフトが来ます。
ひたすらサンディング
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角(かど)を削りすぎましたw
加減ができず(忘れちゃったのかな)、角を削りすぎました。内側からのぞくとはっきりと透けて見えました。下面前部は初飛行で壊れそうなくらいだったので、グラステープを貼りました。この方法はあまり強度を増すものではないと意見を戴きましたが、バルサがパラッとなった時に少なくとも繋ぎ止めたいと思いました。
水色の線あたりから外側はサンディングで削り落としました。
使っているエポキシ樹脂は5052です。硬化に一日かかりますが、最近は作業に慣れてきたのでうれしいですね。
角胴より丸胴の方が性能がいいと言いますが、内側に三角材のない角胴は角胴なりに作るべきだと今回、思いました。透明フィルムを張ったので、その面でも角があった方がきれいに仕上がります。だだ、ウインチ曳航する機体の場合は、ホルダーは角胴の角を強く握るので、たいへんに痛いそうです。
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モノコーテで仕上げてこんな感じ
後縁をくさび形にサンディングにするのはあきらめました。
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キット内容は◎
ぼくが好きなバルサキットメーカーと比べても遜色はないと思います。というか、目的に合わせた材質の多様さに感心します。リブはやや濃い色の強いバルサ、後縁のベニヤは硬い割に切削性がいい。尾翼は小面積ですが一式で16gです。
レーサーカット加工も粗雑なアメリカ製とは比べようもなく、きれいで正確です。
原寸設計図も充実しています。
ドイツのラジコン(グライダー)のファン層の深さを感じます。国産キットに原寸図があまりついてこないのは、ロットが少なく印刷代がペイしないからではないでしょうか。ドイツはカラーですから、驚きました。また、最近のキットは取説がカラー写真数十ページ、ダウンロード可能というのもあります。
性能はすごくいいとお勧めしたいのですが、実際に検証はしていないので、今回はここまで
なんかネタがあったら続きのブログがあるかも
飛行データは、是非取りたいものです。
翼端のフィン、木目と形が合っている
このベニヤはいい
主翼上面に合わせて湾曲させてあるのか。その上に同枠などのパーツがあって焦げ目が見えるが、カットは正確で細かい。全てのパーツに番号が彫ってある。
カラーの原寸設計図
ピュアと電動共用
ピュアと電動共用
この加工は素晴らしい
でも、モーターのコード用の溝は角に彫りなおすべき
角胴なので角の方が隙間があるから
ぼくはこのお店で買いました。送料はDHLエコノミーで29ユーロです。大きな荷物は増額になりますが、かなり大きなものも大丈夫だと思います。スピンナーはライゼナウアースピンナーシステムがお勧めです。小物で送料は増えませんので、キットに必要なものは安ければ一緒に買った方がいい物もあります。ただ、初期不良があった場合はやり取りが大変だし、時間もかかります。信用のあるお店だと思いますが、国内よりリスクは増えます。
このキットのシリーズはいくつもあるので、ウェブサイトを見ているだけでも楽しいものです。